2014年6月8日日曜日

「想像力」の最初の敵は学校かも

子供と想像力をテーマにしたブログのつもりなわけですが、想像力という言葉に含まれる範囲はかなり広いと思います。
今回は、その中にはいるであろう「発想力」や「アイデア」について。

いきなり経済の話なんですが、先週ECB=欧州中央銀行が預金金利をマイナスにするという発表をしました。私はあまり経済に詳しくないのでよく意味がわからんのですが、珍しいことなのは間違いないでしょう。

で、うちの娘は中二なんですが、例えばこんなことを学校で先生が話題に取り上げるかというとそんなことはまったくないようですね。私も中学時代はそんな感じでした。
私は「社会」という言葉の意味が実感できないまま学生時代を過ごしていました。だって「社会」の教科書の内容は実際に今自分が行きている社会とは切り離されたもので、TVや映画の歴史物や紀行番組の方がまだ関連付けられている気がしたからです。今も変わっていないみたいですね。

大人の世界で、発想力は不可欠。「企画」「アイデア」の考え方といった書籍や講座ではたいていこんなことが説かれています。
「企画やアイデアはゼロから浮かぶわけでななく、既存の複数のものを関連付けて合体させることから生まれる」
ごもっともです。
(付け加えるなら、そうした企画でないと周りも理解できないので、ゼロからひらめいたアイデアは素晴らしくても埋もれてしまうというのも現実です。)

つまり体験や知識を関連付けて受け止め、考える習慣がついていないと、周りが納得する「新しい発想」は出てこないわけです。

ところが学生時代には「勉強は勉強、実社会は実社会」みたいなことがあたりまえにあります。学校で習ったことと、自分が行きている世の中とどう関連があるのか教えもしない。これでは発想力が育つわけがないです。

うちの娘はそもそも利子が何なのか、なぜ銀行に貯金すると利子がつくのに銀行は商売になっているのか、とうことを知りませんでした。私も中二の頃は知らなかったと思います。
中学生にもなれば自分の名義の口座を持っている子も多いでしょう。なのに、銀行がどういうものなのかも全く教えていない今の教育って何なんでしょうか。

知識として習うことと、自分が見聞きしたものを常に関連付けて考えるということを、学校はあえてさせないようにしているとしか思えません。「学校の勉強ってなんの役に立つの?」と聞かれて答えられない大人は多いですよね。その大人だって同じような教育で育ったんですから無理もないです。

教育のありかたを議論するなんて、ちょくちょく政治家たちもやっているようですが、そういう視点がたいてい抜け落ちてて、学力向上とかそっちにばかり目が行っているように思えます。

将来の競争力を上げることが教育のひとつの目的なんだから、社会に貢献したり社会に変革をもたらす発想力を伸ばす議論をしていただきたいですね。


<ここから蛇足です>
宝くじを全部買い占めたらいくら儲かるか(損するか)ご存じですか。
エアコンはどうして冷やしたり温めたりできるか説明できますか。

宝くじは数学の「確率」で、エアコンは化学の「シャルルの法則」で説明できます。

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